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発達障害シングルマザーが起業した

発達障害のシングルマザーが起業、子育ての迷走、奮闘を綴っていきます。

起業こそがわたしの道と信じた

離婚することが決まって、これから、こどもたち二人を自分の腕で食べさせていかなければならない、と思ったとき、わたしはとてつもない絶望を感じた。

 

 

なぜか?

今までの社会人経験が、本当にろくでもないものだったからだ。

 

一番はじめは介護福祉士となり老人ホームに勤めた。

入社してまもなく、役員や施設長も参加していた新人説明会で、新人一人ずつ、抱負を語るという場があった。

7人いた新人が一人ずつ「わたしは、お年寄りに対して家族のように接し・・・」というように話していった。

 

 

このとき、わたしは7人中7番目の順番。

最後の最後、わたしに回ってきた!そして一言言い放った。

「わたしの目標はスピード出世です!以上です!」と。

 

 

とんでもないトリになってしまった。

 

 

失笑が起こるなか、え?おかしいこと言ったかな?と戸惑うなか、職員でもトップの役職の方が、

「おまえ、面白いな!俺もスピード出世してきた人間だから、がんばれ!気に入った!」といってくれた。

 

 

だが、実際に働きはじめて2ヶ月、利用者さんに配る薬を間違えてしまい、飲ませたあとに名前が違うことに気がついた。誤薬投与をしてしまったのだ。緊急会議が開かれ、職員全員のなかで吊るし上げになった。

 

 

認知症のお年寄りの担当だった。認知症の棟では、お年寄りが勝手に外に出て行ったり、物置に入ったりしないように、職員全員に鍵を渡される。

もう発達障害に鍵の管理なんて、携帯、財布と並んで、ダントツで相性が悪い。

案の定、とにかく鍵を指しっぱなしにして、先輩に毎回怒られる。しょっちゅうなくす。認知症のお年寄りと一緒にぽけ~っとしてしまって、居室巡回の時間を忘れ、上司に怒鳴られる。

 

 

怒られるのが怖くなって、今度は利用者に害がいく。時間を守らなきゃ怒られる、と焦って、認知症のお年寄りを急かす、怒る、扱いが乱暴になる・・・自分はダメだ、ダメだ、と責めれば責めるほど、お年寄りにも優しくできない自分は、最低な人間だと思うようになった。

 

 

入社3ヶ月めで、勤務中に過呼吸になり、病院へ搬送。その後、上司に辞めたいと相談すると、「入社3ヶ月で辞めるなんて聞いたことがない!1年はやってみろ」といわれ、なんとか1年続けて退職。法人初のスピード退職だった。

 

 

その後の職も説明するまでもなく、こんなことの繰り返しだ。

発達障害者は、とても純粋だ。誰でもできるようなことでも、自分の興味のないことであれば、必ずミスがある。だけど自分がこれだ!と思ったら常人にはとうてい追いつかないような凄い力を発揮する。

 

 

会社に属する、ということは、平均を求められるということ。誰でもできるようにマニュアル化されていることで、ミスを防げるようにもなっているが、その反面、ルールや規範があるので、それに合わせられる柔軟性が必要だ。発達障害者は、やりたい!と思って真っ直ぐで起爆剤のような情熱を注ぐが、周囲の反対や規範にぶつかって、葛藤を抱いて傷ついてしまうのである。

 

 

いい意味でも悪い意味でも「ふつう」でいられる人が、会社という場所で長年やっていけるのだと思う。わたしにはそれができない、ということが、ろくでもない社会経験から、いいかげんわかってきていたのである。だから、シングルマザーになろうとも、会社勤めは絶対にする気はなかった。

 

 

それもまた、「決めたら未来が確定し、実現に必要な情報や人が集まってくる」から、

それをサポートしてくれるご縁がたくさんあり、晴れて、シングルマザー起業家となったのである。